ビジネスチャットツールを真剣に選び出したら、必ず「オンプレミス型」と「クラウド型」という言葉に行き着きます。
それぞれの言葉はどんな意味を持つのか、気になりませんか?
そこで今回の記事ではビジネスチャットツールを検討している方に向けて、オンプレミス型とクラウド型のそれぞれの意味と、違いについて紹介します。
そもそもビジネスチャットツールとは?
ビジネスチャットツールとは、文字通りビジネスシーンに特化したチャットシステムです。
メールとの大きな違いは、コミュニケーションの促進力でしょう。
チャットツールだとメール特有のルールや言い回しを省略できるため、大幅に不要な入力時間を短縮可能です。
また、ビジネスに特化しているため、ファイルの添付・共有やビデオ通話などの機能もあります。
セキュリティ面も安心な設計になっているため、機密性が高い資料も安心してやり取りできます。
オンプレミス型とクラウド型とは?
オンプレミス型とは、自社サーバー内にソフトウェアを設置・運用するソフトのこと。
パソコンソフトを買って、インストールして使うことだとイメージすれば、わかりやすいのではないでしょうか。
一方、クラウド型はインターネット経由で利用できるサービスで、ネットワーク環境とパソコンさえあれば、いつでもどこでも使えます。
大まかな分類にはなりますが、TwitterやYouTubeなど「インターネットに繋いでいれば使えるサービス」と仕組み的にはあまり変わりません。
オンプレミス型ツールのメリット
オンプレミス型のメリットは、2つあります。
1つ目は幅広い機能拡張性です。機能拡張が容易なため、自社に特化してカスタマイズすることで、円滑な運用が可能となります。
一度カスタマイズ内容を決め込んだとしても、状況に応じて、いつでも変更できるのもポイントです。
2つ目のメリットは、セキュリティ管理です。
オンプレミス型のシステムは、外部のネットワークを経由する必要がありません。
そのため、不正アクセスやウイルス感染の危険性が低くく、個人情報や社外秘情報の漏洩リスクを減らせます。
オンプレミス型ツールのデメリット
次にデメリットについて説明しましょう。1つ目は初期費用の高さです。
オンプレミス型ツールの導入には、サーバー環境の整備やソフトのダウンロードなど、必要な手順が多いです。
また自社に特化したカスタマイズをするため、初期費用が高くなるのは避けられません。
2つ目のデメリットは、導入後の運用です。
システム導入後の運用は、基本的に全て自社で行わなければなりません。
そのため、I Tの管理やトラブル対応ができる人材が必要です。
また、システムの管理・保険費などの固定費もかかります。
クラウド型ツールのメリット
一方でクラウド型のツールはどうでしょうか。メリットは3つあります。
1つ目は安価で使用できる点です。クラウド型の場合、導入時の初期費用はほとんどかかりません。
月毎の契約日も数万円程度のため、オンプレミス型と比べて比較的安価で使用できます。
2つ目は管理が不要な点です。
ソフトのインストールが不要なだけでなく、バージョンアップやトラブル対応は提供会社が対応するため、自社で管理する必要がありません。
3つ目は場所・時間に縛られない点です。
ネット環境さえあれば、いつでもどこでもクラウド型ツールを使用できるため、場所や時間に縛られず作業可能になります。
クラウド型ツールのデメリット
ではクラウド型ツールのデメリットは2つあります。
1つ目は不正アクセスによる情報漏洩リスクです。
クラウド型ツールを提供している会社も最大限の対応を行ってはいますが何が起こるかわかりません。
個人情報や機密保持情報の流出リスクは、常に身近に潜んでいることを覚悟する必要があります。
2つ目はツールの不具合です。
クラウド型ツールは、ここ数年で普及したサービスのため、長年の運用データが不十分です。
これが原因となって、なんらかの不具合が発生する可能性もあります。
大事なメッセージの履歴が全てなくなってしまう、という可能性もゼロではなのです。
まとめ
本記事では、オンプレミス型のビジネスチャットツールとクラウド型ツールの違いについて、メリット・デメリットを示しながら解説しました。
オンプレミス型の大きな特徴は、自社に特化した機能を備えて活用できる点ですが、初期費用や運用のコストは高くなってしまいます。
一方、クラウド型の大きな特徴は、管理が不要な点です。
ネット環境さえあれば、いつでもどこでも活用でき、バージョンアップやトラブルの対応は全て提供会社が行ってくれます。
しかし、運用の仕方にもよりますが、情報漏洩のリスクはオンプレミス型より高くなる傾向があります。
これらの特徴を様々な要素と比較検討し、チャットツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。