ディーメイクAdvent Calendar 2023 12/08の記事です。
こんにちは、moriです。
今年のre:Invent 2023で発表された「Cost Optimization Hub」が無料ということで早速、会社のAWS環境に適用してみました。
アップデート:Introducing Cost Optimization Hub
Cost Optimization Hubとは?
AWS Organizationsのメンバーアカウントやリージョン全体で横断的にコスト最適化の推奨事項を提供してくれる機能です。
集計結果もAWSアカウント、リージョン、リソースタイプ、推奨アクション、再起動の有無などの観点で表示を切り替えて確認することができます。
では、早速、使ってみたいと思います。
「Cost Optimization Hub」を有効化する
AWSコンソールの右上のメニューを展開し、「Billing and Cost Management」を選択します。
請求とコスト管理(Billing and Cost Management)が表示されますので、左ペインのメニューから「コスト最低化ハブ」を選択します。
次のような画面が表示されます。
「このアカウントとすべてのメンバーアカウントのコスト最適化ハブを有効化」がデフォルトで選択されています。
そのまま、右下の「有効化」をクリックします。
次のような画面が表示されます。
通う可能なデータはありませんと表示されていますが、データの収集などに24時間程度かかる旨のメッセージが表示されますので待ちたいと思います。
また、「AWS Compute Optimizer」を有効にする必要があるというのでそちらもやっておきたいと思います。
AWS Compute Optimizerは、「EC2 メトリクスの拡張インフラストラクチャメトリクス」を利用しなければ、基本的には無料となります。
「AWS Compute Optimizer」を有効にする
上のキャプチャの「オプトイン」をクリックし、「AWS Compute Optimizer」にアクセスし、「ご利用開始」をクリックします。
「この組織のすべてのメンバーアカウント」を選択し、「オプトイン」をクリックします。
なお、弊社の環境では、「iam:CreateServiceLinkedRole アクセス許可が必要です。」のエラーが出ました。
AWS Compute Optimizer のサービスにリンクされたロールの使用 のドキュメントを参考に、IAMへのポリシー適用が必要でした。
ちなみにこちらもデータ収集に時間がかかるようですぐには表示されませんでした。
あとは待つ
「Cost Optimization Hub」の注意書きに記載のあった、24時間後にアクセスしましたが、集計が終わっていないのか「データありません」の状態でした。2~3日ほど定期的にWatchしていたのですが変わらずであきらめていたのですが、週末をはさんで確認してみたところ表示されていました。Organizationsを利用しているからなのか、re:Invent時期だったので利用者が多かったのかわかりませんが、弊社の環境では、5~6日ほど表示までかかったようです。
早速、見ていきましょう。
集計結果を以下の条件で表示切替できるようです。
アカウント単位でも表示切替可能
右下の「機会を見る」をクリックすると、削減効果が期待できる推奨事項が表示されます。
今回、表示されている内容は以下の2種類でした。
- EBSボリュームのgp2をgp3への変更すること
- ECSサービスの負荷が低い状態(オーバースペックではないかとのこと)
ただ、Savingsplansを購入しているので、推定削減率が $0.00 でした。
対象リソースについて
執筆時点(2023年12月6日時点)では、Cost Optimization Hub は、次のリソースに関する推奨事項を生成するとのことです。
- Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンス
- Amazon EC2 Auto Scaling グループ
- Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) ボリューム
- AWS Lambda 関数
- AWS Fargate での Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) タスク
- 節約プランの計算
- EC2 インスタンスの節約プラン
- SageMaker 貯蓄プラン
- EC2 リザーブドインスタンス
- Amazon RDS リザーブドインスタンス
- OpenSearch リザーブドインスタンス
- Amazon Redshift のリザーブドノード
- ElastiCache 予約ノード
所感
組織内のAWSアカウントを横断で確認できるのは非常に便利でした。
gp3への対応は以前実施したものの対応漏れのEBSがあったようです。今回、このツールをりようすることで気づくことができました。
弊社では、AWSのコストは、異常な値がないか、RI,SPsの購入漏れがないか、削減できるポイントはないかなどの観点で毎月チェックをしています。
AWS等のクラウドはすぐに利用できる反面、どうしてもコストは高めになってしまいます。
日々のコストへの意識と確認がクラウド運用を継続していく上で大事になってきます。
システムはできるだけ、コストは抑えていきたいですからね。
Cost Optimization Hub を利用することで、コストの削減機会が増えることはいいことだと思います。